2019年09月22日
アロマのネットワークビジネスの続き

先日書いた、某メーカーについての追記です。
私、間違えてました。
よく調べてみたら、公式サイト自体に危険な使用方法が記載されていました…恐ろしい((((;゜Д゜)))

※メーカー名は消しています
まず、塗布の方法。
かなり濃度が濃いです…。もし精油・キャリアオイルどちらも1滴0.05mlとすると、精油の濃度は34%。
一般的に安全に使用できるという希釈率は最大でも2%と言われています。
医療やスポーツアロマなどでは10%の希釈率で行い治療効果をあげているケースもありますが、それは専門家の指導のもとで行っています。
一般の方の判断で高濃度の使用は危険だと考えます。

前回の記事にも書きましたが、
精油は原則飲めません。
日本アロマセラピー学会では「研究段階のため、内服はしない」ことを書いてますし、アロマセラピー発祥のフランスでは飲むことがあるとはいえ、医者の処方のもと薬剤師が調剤をしたアロマを患者が服用しています。
一般の方々が自己判断で精油を飲む、食事に入れることはとても危険なのです。
「食品添加物だから大丈夫」という考えも間違っています。
食べ物に含まれている保存剤などの添加物は、家庭用の量りでは測定できないほどごくごく微量です。
「1滴くらいなら大丈夫でしょ」と思わないでください。
精油の比重が0.8だとすると、1滴0.05ml中に精油は0.04g、つまり40mg入っていることになります。ふだん料理に使うコショウでも、よほどスパイシーな料理でない限りは1回にこんな量は使っていないと思います。
ところで、医療用医薬品の内服薬の成分量はmgのものが多い(物によってはµg、つまりmgの1/1000のものもあります)のですが、これはメーカーが研究に研究を重ねて、十分に効果が得られる量というのを決めて製造されています。また起こりうる副作用も明示されています。
一般に少なく感じるmgの量でも、作用が強く出てしまうことがあり得るということですね。
しかも、まだ精油がどれくらいの量で効果を示すのか、またこれ以上の量だと副作用が出てしまうのかが判明されていないし、副作用の症状も明らかにされていない状態です。
それを一般の方が食べ物に使うなんて、もってのほか!
このメーカーの精油自体は品質が良いものであっても、公式サイトで消費者に危険な方法を勧めるような書き方をしていることは、とてもとても残念なものです…。
Instagramで、おしゃれな写真やかわいい絵・きれいな絵で「料理に使えます!」と紹介されているのを見ました。
きれいなものは目を引くし、何も知らない人がパッとそれを見たら「これっていいものかも」って勘違いしてしまう。
いやー危ない!

ちなみにこれも間違いです。
ティートリー精油の紹介の記事にも書きましたが、猫にティートリー入りのシャンプーを使って中毒症状が出た例が海外であります!
一般の人が、動物にアロマを使って安全だと言い切ってはいけません。人間と動物では内臓の機能など、違う点がたくさんあります。
確かに、獣医師が動物の傷の部分に希釈したティートリーを塗って治したという報告もありますが、行っているのは獣医師。精油を使って何かあっても対処ができます。
「ここのメーカーは品質が良いから子どもにも使えます。飲んで大丈夫」と書いているユーザーの人も見たんですが、AEAJ(日本アロマ環境協会)では3歳未満の子どもにアロマが安全に使用できるのは芳香浴のみ、3歳以上の子どもでも肌に使ったりする時は大人よりも希釈率を小さくしたほうがいいとされています。
子どもは大人と違い体の機能が未熟のため、精油が肝臓から代謝しきれないということや、腎臓からの排泄も完全にできないという可能性があるため、当然の解釈ですよね。
精油の間違った方法を、勧められたまま知らずに行いペットや子どもに何かあったらと想像すると、とても恐ろしく思います。
弱小ブログなので、この記事を目にされる人は少ないと思いますが、これからメーカーの売り文句に騙されないという方が少しでも増えますように。
Posted by アロマ専門店 香彩 at 18:00│Comments(0)
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